4年前、高校を無事に卒業した俺は『陣内コーポレーション』に入社した。

「――年上ばっかりだな…」

入社式で周りを見た瞬間、俺はため息しか出てこなかった。

俺と一緒に入社したヤツらは、全て大学を卒業したヤツばっかりである。

当然、俺よりも年上だ。

その中で、俺はうまくやって行けることができるだろうか?

そんな不安が、俺の胸の中を回った。


「――はあ…」

仕事が始まっても、ため息の日々だった。

同じ職場で働いているのに、俺だけが年下でなかなかなじむことができない。

周りは“同期だから変に気を使わなくていい”なんて言ってたけど、その緊張が深くさせる。

歓迎会でも、未成年だから俺1人酒は飲めない。

やっぱり、就職じゃなくて周りにあわせて進学を希望すべきだったかな――と、そんな後悔も出てきた。