暫く優愛はポカン…とした顔をしている。


…なんで?


そろそろ沈黙に耐えられなくなり、声をかけようとすると。


クス…





「なんで、笑うの…。」


心底怒ったような声色で言うと。



「あ、ご、ごめんなさい!
気を、悪くさせてしまって…


私の悪いところですよね…
直そうと頑張ってるのですが…
以後、気を付けます。」




なんてことを、言うものだから。



「別に怒ってないから。
その…す、拗ねてるだけだから気にしないでよ…


それから、敬語も無理。
なんでいきなり敬語になってるの?
『海斗さん』も、敬語使われるのも。
他人行儀で、ますます優愛の心が離れていってるみたい。

耐えられないよ。
これ以上、優愛が俺から離れてくなんて。」




「え…
いいんで……いいの?
また、海斗…の、お嫁さんになっていいの?」



「え。今、優愛は俺の嫁じゃないの?
こっちが困る。
優愛、俺から離れないでよ…
もう、優愛なしじゃ、生きていけないほどに、優愛に依存してるみたい。
優愛がいなくって、初めて気がついたんだ…。」



「っ…か、海斗ぉ…!!!」


「うん、ごめんね…
不安にさせて…」


「あのね、ずっと私を求めてもらえなくて、辛かったっ…
もう、こんな身体に魅力がないんだなって思ったっ!!

身体が時々変になって、海斗に愛してほしいって身体も心も叫んでたの!!
でも、海斗が求めてくれないなら、こんな身体じゃ欲情するわけがないって、思っ…た…

でも、海斗の部屋に入ったときに、海斗の机の上にえ、エロ本がおいてあって、海斗もそれで興奮してるみたいで…
もう、写真にも負けるほどの身体なんだなって、思ったの…」