ダンデライオン

「すごいなあ、さすがお医者さんだな」

感心したように言ったお父さんに、
「お父さん、美森ちゃんは薬剤師よ」

私は言い返した。

「似たようなものだろう」

そう言ったお父さんに、
「全然違うから」

私はツッコミを入れた。

「それよりも個室なんてすごいな。

初めて見たよ」

お父さんが部屋の中を見回した。

「緊急だったから大部屋を手配できなかったって」

「高いかも知れないけど、仕方ないな。

おっ、テレビがある。

しかも薄型だ」

「お父さん、今のテレビはどこも薄型よ」

ベッドのそばにある薄型テレビを珍しそうに見つめるお父さんに、私は呆れることしかできなかった。