「もしもし?」

「何か相手が俺で嫌みたいな調子だね」

す、鋭い…。

もはや職業柄じゃなくて、忍兄ちゃんの天性なのではないかと思う。

「どうしたの?」

そう聞いた私に、
「昨日から俺、イベントの準備のために3日ほど泊まり込みになっているでしょう?」

忍兄ちゃんが答えた。

明後日にホテルで開催される夏休みイベントの準備のため、忍兄ちゃんは昨日から泊まり込みで準備をしているのだ。

「知ってるけど、何かあったの?」

と言うか、世間話でもしにきたのか?

そう思った私に、
「実は替えの下着を1日分忘れちゃってさ、今から届けにきてくれないかな?」

忍兄ちゃんが言った。