彼は高い位置から煙草を灰皿に押し付けると、


不敵な笑みを浮かべる。



「バカな女。


ハハッ案外天職だったりしてな、


体を売る仕事」



バンッ!




あたしはカウンターを両手で叩き、


その場に立ち上がった。



「あんたなんか最低!!」



彼を思い切りにらみ付け、


そして走って店を出た。





「なによアイツ!」



此処まで誰かに腹を立てたのは初めての事だった。


憎くて悔しくて不安でどうしようもない気持ちの中、


彼の言う事を真に受ける訳じゃないけれど、


なんだか心配になり、


次の日仕事が終わると翔のお店へと行った。




そして、絶望した。