艶麗な夜華

さっき一つ空いたボックス席に、


お客さんをエスコートする恭也。



そしてロウをその席につかせると、


また、足早にその場を去る。



あたしは小さくため息を漏らし、


氷で薄まったオレンジジュースに口を付けた。



すると……



「沙希っ」



その呼び声に体がピクリと反応し、


顔を上げると目の前には恭也。



名前を呼ばれただけで泣きそうになるあたしは今、


凄くその人を求めていた。