恭也は車を街の方に向かって走らせる。



「日曜日のこの時間だ。


街には大して人は居ないだろ。


今から店に行くぞ」



「えっ?」



「今日、完成した新しい店」



「いいの?最初にあたしを入れて?」



恭也は横目であたしを見ると笑顔で話す。



「あぁ。これはずっと前から決めていた事だ。


お前にはなにかと助けられたからな」



「えっ…あたしは恭也になにもできなかったよ?


恭也の為になにも…」



恭也はなにも言わず店に向かって車を走らせた。