艶麗な夜華

ドアから一番近い席に座ると、


緊張感のある真剣な顔つきで恭也を見る翼。


ダスターを手に呆然と立ち尽くしていたあたしは、


静かに奥の席に座った。



「恭也さん、俺を恭也さんの店で働かせてください」



突然言った彼の言葉に、全員が恭也の顔を見る。



恭也は真顔から一変、


斜め下に顔をそむけ鼻で笑う。



「結論から言ってきたな。


ははっ回りくどくなくていい。


俺もちょうどお前が欲しかったところだ」



恭也の言葉に彼の表情から、


少しだけ緊張感が抜ける。



「ありがとう……ございます」



深く頭を下げる彼の背中には、


悲壮な決意を感じた。



「なぁ翼、俺はたしかにお前を欲しいとは言ったが、


お前に対しての懐疑心がどうしても拭い去れない。


なぜ、ブレイブを辞めてタクミのところへ行った」