艶麗な夜華

恭也は、それからなにも行動を起こさなかった。



店は着々と完成に向かって行くのに、


翼の情報も飛鳥や他のメンバーの情報も得る事なく日にちばかりが過ぎ、


もう明日から5月。



先の事がわからないまま、


オープンまであと2週間となり、


どことなく疲れた顔の恭也。



あたしには相変わらずそっけない感じで、


気持ちは落ち込んでいくばかりだった。



それなのに……



「おはようございます」



「おはよう沙希ちゃん。


今日も貧相で華がないね。


まともなのは髪型だけって感じ?


っていうか歩いてお店に来てるんでしょ?


あはははっ送り迎えしてくれる人もいないなんて気の毒~」



アイさんにそんな事を言われる始末。



そんなアイさんは毎日高級車に送られ出勤。



別に誰かと自分を比べる訳じゃないけど……


なんだか此処まで言われるとみじめになってしまう。