艶麗な夜華

次の日、店の片付けをしていると出勤してきた恭也。



「おはよう……」



気まずそうに挨拶をするあたしを冷めた目で見ると、


不機嫌そうに話す。



「自分から電話してきた癖に、


用も言わずに切ってんじゃねぇ」



「だって……誰かと一緒に居るみたいだったから……。


あのね恭也、昨日翔から聞いたんだけど、


ちょっとヤバいかも……」



恭也はネクタイを付けながら、


なにも言わず横目であたしを見る。



「………」



「あのね、ブレイブの飛鳥がタクミさ…」



話している最中に恭也はあたしから目線を外し、


クローゼットの扉を閉めるとカウンターの中に入った。



「俺が店を出す事話したんだろ?


昨日ヒカリから聞いた」



……えっ


ヒカリさんから……聞いたって。



「どうしてヒカリさんがその事を?」



そんな質問をするとヤスとキンが出勤してきた。



「「おはようございます」」



「おはよう。ちょっと面倒な事が起きた」



恭也はボトルを整理しながらヤスとキンに話す。



「「面倒な事?」」



声を揃える2人。



「あぁ。飛鳥がタクミに店の事を話したらしい。


昨日ヒカリから聞いた。


タクミ本人から聞いたみたいだから間違いないだろ」



「はあっ!!あの野郎どういうつもりだよ!!ぶっ殺してやる!!」



「まぁ落ち着け、これだけの人数が居るんだ。


裏切るヤツが1人くらい居てもおかしくない。


ただ……まさかそれが飛鳥だったとはな」



少し顔をしかめる恭也。



その口ぶりからも、


恭也が飛鳥を信用していた事がわかる。



どうして飛鳥さんは……



「恭也さん!でも、他のヤツらは…」



途中で口ごもるヤス。



「そんな事はわからないよ」



言わんとする事を察してそう言った恭也は、


最悪の事態も考えているようだった。