艶麗な夜華

なんだか心もとないその髪に、


頭を動かさずにそっと歩くけど、


見事に崩れ落ち残念な結果。



まさか仕事中にまったく頭を動かさない訳にいかず、


これが成功だったなんて思ってない。



「はぁ……」



どうにもできない髪の毛にため息が漏れ、


かといって美容院でセットしてもらうなんて、


いくら掛かるかわからなくて怖い。



そんな中、ふとある事を思い出したあたし。



そう言えば!!



バッグからスマートフォンを出すと翔にメールを打つ。



高校を卒業してすぐに美容の専門学校に行った翔。


美容院と服飾のセレクトショップを開くのが最初の夢だったらしい。



ところが、務めた美容室は3ヶ月でその厳しさに断念。



いかにも翔らしい。



でも、一応美容師を目指していた訳だし、


あたしよりは上手に髪の毛をアップさせれる筈。