艶麗な夜華

すっかり肩を落とし店を出ると、


後ろから聞こえてきた明るい声。




「さ~きちゃん!お疲れ!」



ポンと肩を叩かれ振り向くとそこには、


エレナで働くホステスさん。



名前はまだ、知らない。



サバサバした印象の彼女は、


店で唯一ショートカットの少しボーイッシュな感じの人。



正直店の雰囲気には合わず、


彼女を見て少し安心したっていうのもあった。



「お疲れ様です!」



彼女はあたしの肩に手を乗せると顔を覗かせる。



「なんか随分ミサちゃんに厳しい事言われていたみたいだね?


あははっ落ち込んじゃった?」



初めて近くで見た彼女。



切れ長で少し視力の悪そうなその目はなんだか色っぽく、


しなやかで女性らしい動きにドキッとする。


"店の雰囲気に合っていない"


なんて思ってしまった事に心の中で懺悔した。