艶麗な夜華

ヒカリさんの事が気になりつつも自己紹介を終えると、


ママに指導を任されたミサさんがあたしのところへ来た。



「よろしくね沙希ちゃん!」



これまた圧倒されてしまいそうな存在感のある華やかな彼女を前に、


あたしの緊張はMAXで、


でも、ただでさえ此処では貧相なあたしがモジモジしては、


ますます貧相になってしまうと思い、


できるだけ堂々とした。



"これでもジュアンでは2番人気だったんだ!"



なんて心の中で言いながら。



「よろしくお願いします!」



けど、そんな思いはすぐに崩されてしまう。



「ねぇ沙希ちゃん?


その髪型美容院でやってもらったの?」



「えっ?」




「ママに注意されなかった?


此処のみんなは、出勤前に美容院で髪の毛をセットしてもらってるんだよ?


沙希ちゃんくらいの髪の毛の長さだと、


お酒を作る時に邪魔になるし、


アップヘアにしなきゃ駄目!


髪の毛がグラスの中に入ったら大変でしょ?」



「はい」



出勤前に美容院!!



かなり驚いている癖に、


ポーカーフェイスで乗り切るあたし。