艶麗な夜華

店を出るとさっきまでとは一変、


暗く静かな通りになんだか気持ちが一気に寂しくなる。



店の中からは笑い声。


恭也を取り囲むみんな。


あたしが入る隙なんてそこにはなく、


トボトボと歩き出すとまた、


恭也を遠くに感じた。



そんな中───



「沙希っ」



後ろからあたしを呼ぶ声。



「恭也…」



そこには、ポケットに片手を入れこちらを見ている恭也。



「悪いなっアイツらうるさくて」



恭也はゆっくりとこっちに向かって歩いてくる。



「いいよ全然……。


それより凄いね恭也。


あんな仲間が居て……


みんな恭也に協力する事が嬉しいみたいだね」



「あまり人に頼るのは好きじゃないけど、


今はアイツらの好意に甘えなきゃどうにもならない」



「そうだね……あたしは……恭也になにができるのかな……?


なにもできないのかな?」



急に涙が溢れ出した。



どうしてかはわからない。



別に悲しい事なんて起きていないのに、


なぜか溢れ出す涙はすぐに流れ落ちる。