艶麗な夜華

オープン予定は今から2ヶ月後の5月。


あまりに早すぎるそれを、


きっと恭也は成し遂げる。


そして2ヶ月後、20人以上のホスト達の上に立つ恭也。




失敗や敗北なんて似合わな過ぎる。


この戦いに確実に勝って、


広く深くこの夜の街にその名を刻む。








「恭也……」



"この呼び声に、


どうかそっけない返事はしないで"



そんな事を思ったと同時に聞こえてきた穏やかな声。






「どうした沙希?」



あっ……



一緒に居た時間が、


あたし対する恭也の対応を変えた。



「ごめん、なんでもない!」



少しだけ心が落ち着いて、


息詰まったものがゆっくりと下に落ちていく。




「なぁ沙希?なにかあるなら言え」



「ごめん、本当になんでもない!」



「そうか」




今は、こんな風に憶病に恭也を確かめる事を許して欲しい。