艶麗な夜華

「じゃあ、そろそろ送って行くよ」



「……うん」



ハンガーに掛かったコートを手に取り、


あたしの後ろに回る恭也は、


普通の男の人とは違う。



「ほらっ」



「う、うん」



ぎこちなく袖に腕を通すと、


次はバッグを手に持つ。



「忘れ物はないか?」



さりげなく渡されたバッグを受け取ると、


部屋を見渡した。



「うん……」




外に出ると、駐車場に向う彼の後ろをついて行く。



青空の下を歩くのが似合わない恭也は、


やっぱり夜の男の人。