艶麗な夜華

「そうだね!」


「あれ、わかるか?赤い星が見えるだろ?」


空を指差す恭也の腕が肩に触れ、

少し緊張するあたしの体は、

さっきまであんなに触れ合っていたのに、

慣れる事を知らない。


「えっ、あっ、ん~と赤?

オレンジ色の星ならわかるけど?あそこに…」


「そう、あれはオリオンの肩に位置するベテルギウスっていう星で、

寿命末期の超巨星なんだ」


「えっ?なくなっちゃうの?」


「いつ、超新星爆発を起こしてもおかしくないと言われている。

超新星爆発が起こると、

昼間でも小さな光を肉眼でとらえる事ができる程にベテルギウスは明るくなるんだ。

その明るさは、半月以上とも言われている。

そしてそれが数ヶ月続き、

のちに青白色から赤に色が変わって、

数年後には見えなくなってしまうっていう話だ」


こんな風に恭也があたしに話してくれるのは初めての事で、

凄く嬉しい筈なのに、

この時間が儚く思えて少し悲しくなる。