艶麗な夜華

「ねぇ恭也?あたしもベランダに出てもいい?」


「寒いぞ」


「平気!」


「それなら玄関から靴を持ってこい」


靴を履いてベランダに出ると、

恭也は空を見上げている。


「あっ星が出てる。雨降ってたのに」


「今日は、雨が降っていたのか…」


あんなに部屋に響いていた雨の音が、

恭也には聞こえていなかった。


「あれって冬の大三角形ってやつ?」


「あぁ」


「やっぱりそうか!なんか……ずっと星を見ていなかった気がする。

こんなに綺麗なのにもったいないね」


「夜の街じゃあ明る過ぎて、

星が出ていても見えないんだよ」


「そうなの?

そう言えばここは、街から随分離れた場所だよね?」


「あぁ。便利な場所より静かで、

晴れた日の夜には星が見えるような所の方が良かったからな」