艶麗な夜華

恭也の涙が首筋をつたい流れ落ちていく。


「車を呼ぶ」



「きょう……や……?」








「帰るぞ……俺のマンションに」







「うん」







どのくらい、何時間、何日恭也があたしを必要としてくれるかわからない。


でも、少しでも今より長く傍に居たら、


あたしはきっと……恭也の言う通り、もっと深入りしてしまう。


忘れる事なんてできる筈ない。


不可能な約束を口にしたのは恭也がそれを求めたから。


触れた感触も、甘い香りも、低く静かな声も、


確実に刻み込まれていくそれを……忘れる事なんてできない。