艶麗な夜華

「あぁ~全然疲れが抜けない……」


電話の向こうからはまったく覇気のない翔の声。


「大変そうだね」


「大変なんてもんじゃないよ!

毎日アホ程客が来て、

後片づけして帰るのなんか午前2時だよ?

ねぇ沙希~このままだと俺長生きできなそうだよぉ」


「弱音を吐くな!

あたしだって前は翔の為に朝晩働いてたんだからね!」


余程忙しい様子のタクミさんの店。

何気に翔も指名客を掴み始めたらしいけど、

目標売上まではまだまだのようで。



「っていうか客の話によると、

ウチの店かなり料金が安いらしいんだよね。

他の店だと1回のところ、

ウチの店だと2回来れるんだって。

それなのにホスト達の目標売上は高い設定なんだよ?

無茶苦茶だぜ!

まったく!そんな事して誰が得するんだよ!」


「タクミさんでしょ?」


「あっ、そっか!」