艶麗な夜華

「10時。明日10時に此処に集合。いいか?」


「う、うん」


突如、明日お店の大掃除をする事になったあたし。


話によるとキンは用事があって来れないらしく、


ヤスと2人で掃除をする事になった。



出勤時間となり恭也のお店をあとにする。



「じゃあ行ってくるね!」



お店に着き、スタッフルームのドアの前で深呼吸をするあたしは、


今日も嫌味を言われるのかと憂鬱。



「ふぅ~」



中からは女の子達のいつになく賑やかな声が聞こえ、


ドアを開くと小さな声で挨拶をしロッカーの前で着替え始めた。




「なんかブレイブの翼もタクミさんのお店で働くらしいよ!」



オープンまであと3日となったタクミさんのお店。


「えっ!翼が??それって本当??」


その話で盛り上がる女の子達。


「うん、ハルキから聞いたから間違いないよ!」


「ちょっと落ち着いたら行ってみようか?」


「うん!行ってみよう!お店の名前なんて言うの?」


「ファウストだって」


「どういう意味?」



「さぁ?」



───自分の魂と引き換えにメフィストフェレスを召喚して、


欲望を満たそうとした降霊技師の事だって。



心の中で呟きスタッフルームを出た。