艶麗な夜華

「そうなんだぁ」



「あぁ。まぁでも、8時の新幹線で帰らなきゃいけないみたいだから、


6時半に来ても1時間くらいしか居れないけどな」



本当、今日の恭也は気持ちいいくらい言葉を返してくれる。


「じゃあ、急いで片付けなきゃね」


だるい体とボーっとする頭に気合を入れるあたし。


そして急いでトレイにグラスを並べるけれど……



あれっ……



あたし……



急に襲ってきた眩暈にその場にしゃがみ込んでしまった。



「どうした?」


「なんか……駄目だ……」


カウンターに掛けていた手が外れ、


床に吸い込まれるように倒れた体。


「おい!沙希!」


初めて聞いた恭也の大きな声に驚くけれど、


なんの反応もできない。