艶麗な夜華

洗い終えたグラスをカウンターの中のシェルフに並べていると店のドアが開く。



するとそこには、


目をそむけたくなる程に綺麗な女の人。


決して派手ではないメークに、


主張し過ぎない涼しげな目元は魅力的で、


すっきりとまとまった髪型には品があり、


一歩一歩店内に運ばれる足の動きが美しく、


白の高級そうなコートを脱ぐその姿はしなやかで、


歳は……恭也よりは下だけど、


あたしよりは上。


たぶん、27、8くらい。




「お疲れさま」



恭也はその場に立ち上がると彼女のコートを受け取る。



「ありがとう。


あれ?アルバイトの子?」



あたしを見て、首を傾げる彼女。



「あっ、う、は、はい…」



なんだかあがってしまう自分が情けなくて、


でも、彼女が持つ柔らかくも強いオーラのようなものを感じたあたしは、


どうしてもこんな感じになってしまう。