艶麗な夜華

カウンターの上のグラスを全て厨房に運び、


水を出そうとした瞬間恭也の電話が鳴る。


「はい。あぁ今店に居るけど?


今から?……わかった」



すぐに終わった電話。


「何処かに行くの?」



恭也はグラスにウイスキーを注ぐと、


こちらを見る事なく言葉を返した。



「さっさとグラス洗って帰れ。


これから女が1人来る」



えっ……



「それって……恭也の彼女とか?」


彼女を作る気はないと前に恭也が話していた。


だからそんな筈はないのに、


どうしても口から出た言葉。