艶麗な夜華

「お疲れさま~」



ボトルの整理をしている恭也の目の前に座り、


お金を差し出すあたし。



「同伴も指名も増えたんだ。


給料上がったんじゃないのか?」



テーブルの上のお金を見て、


恭也がそんな事を言う。



「うん……あたしもそう思ったんだけど、


なかなか……ね。


この世界は厳しいね」



なんてごまかしてみたものの、


目の奥を見るような恭也の目線に下を向いてしまう。



「まぁいい。いくらだそれ?」



「14万…」



「残り18万8千円だな。


来月には払えるだろ。


これでお前もこんな生活から解放される訳だ」



うっ……



その言葉に胸が締め付けられる。



「どうだろう?給料が上がっていれば……


払えると思うけど……」



ぎこちなく言葉を返すあたしは、


お金を払い終わった時点で、


もう此処に来る理由がなくなってしまう事を嫌がっていた。


「用が済んだならさっさと帰れ」



いつもと変わらず冷たく言葉を放つ恭也。


それが悲しくて下を向くあたしの気持ちなんて恭也にわかる筈などなくて。