艶麗な夜華

こんな精神状態でも、


翔を見捨てる事はできず、


結局お金を貸してしまったあたし。



本当、自分が嫌になる。



「ありがとう沙希!


沙希は俺にとって神様だよ!」



「もういいから帰って」



翔を帰し、服に着替えると恭也の店に向かう。



木曜日の今日はバイトが休みで、


恭也の店の後片づけが終われば家に帰れる。



疲れた体と、壊れそうな気持ちにどうにか気合を入れ、


店に着くと片付けを始めた。



グラスを綺麗に拭き、


等間隔に並べ終わると出勤してきた恭也。



「おはよう」



「なんだお前、疲れた顔して」



「だって疲れてるもん……


もう……店辞めたい……」



そんな事を口にすると、


今までの辛い思いが溢れ出しそうになる。



なのに恭也はコートをハンガーに掛けると、


悲しくなるくらい冷たい言葉を放った。