艶麗な夜華

驚きとショックと怖さで、


今すぐ此処から逃げ出したくなるあたし。




でも、そんな事をしたら佐藤さんがお店に来てくれなくなると思い、


必死で笑顔を作った。



「ねぇ沙希ちゃん駄目?」



「アハハッ駄目ですよ~。


佐藤さん少し酔ったんじゃないですか?


ハハハッ」



「残念……アハハッ。


じゃあ、これからもう一軒付き合ってくれないかなぁ?」



「ごめんなさい、明日早いので今日は帰ります」



動揺を隠すのが精一杯で、


もう一軒なんてとてもじゃないけど無理だった。



ガッカリしたような様子の佐藤さんは、


はにかんだ笑顔でタクシーに乗り込む。



「じゃあまたね!」



「はい…」