艶麗な夜華

「触んな」



「あっ、ごめん!忘れてた!」



慌てて手を離すあたしを、


彼が鼻で笑う。



「フッ……1ヶ月…」



「ん?」



「1ヶ月だけ延期してやる」



「えっ!本当??」



「これで借りは返したからな。


運のいいヤツ。


良かったな、俺が熱出して」




そう言ってあたしに背中を向ける彼の言葉が悲しく……



「なによそれ……


貸しとか借りとか……


そんなのないよ……


運がいいってなに?


本当に心配だったんだよ?」



彼の言葉に胸が苦しくなってしまうのは、


彼があまりにも屈折しているから。