艶麗な夜華

それからしばらくすると彼の寝息が聞こえ、


割れたグラスを静かに片付ける。



片付けが終わり厨房を出ると、


うなされている声。



「ん゛…行くな…」



なんの夢を見ているのか、


苦しそうな顔で片手を目一杯伸ばす彼に、


どうしていいかわからず、


とりあえずその手を握った。



すると力が抜け、


穏やかな寝息へと戻る。




それから熱くなったタオルを何度か取り換えると、


時間は朝の4時。



少し横になるつもりが、


いつの間にか眠っていたあたしは、


不機嫌な声によって起こされた。




「おい、起きろ」



「ん?


ん!!



どこ此処!!


あぁ…そっか……」



目の前にはあたしをにらむ彼。



「おいテメェー」




なんで怒ってるの?


寝ちゃったから?



椅子から体を起こすと、


恐る恐る返事をする。




「な、なに?」