艶麗な夜華

そう言って笑顔を見せるけど、


愛華はその話には乗ってくれない。



「ねぇ沙希……」



「な…に……」



「この前はさぁ、沙希が彼氏と別れて落ち込んでたから、


どうにかして慰めてあげたかったんだけど…」



「いいよ……もう」



「ごめん……俺、少し驚いてさぁ……


沙希が俺の事を好きだったなんて、


全然知らなくて……」



凄くモテる愛華が、


そんな事で驚く筈なんてない。



「そう……だったんだ。


アハハッでも!過去の話だから!


もう、気にしないで!


っていうか、気にされると困る!」



それは本音なのか建て前なのか、


勝手に口から出た言葉。



愛華は目の前のグラスを見つめ、


静かに話す。



「沙希と会えなかったこのひと月、


毎日沙希の事が頭から離れなくて、


何回も沙希に連絡しようと思ったけど、


結局電話掛ける勇気が出なくて、


俺って……情けないなって……」