元ヤン彼女×冷酷彼氏 【完】

しかしそれに気が付かずそのままどこかへ消えてしまった。


「何を落としたんだろう…」


ゆっくり歩いてそれを拾いに行った。


落し物は彼のであろう、生徒手帳だった。


「有馬 遥(アリマ ハルカ)…?」


そう名前が書かれていた。


高校1年生ってことは、私の一つ上か…。


どうしよう、とりあえず私が預かっておくか…


病院へ戻ろうとすると杏璃が息を切らせながら走ってきた。


「桃那っ!もう、勝手に出てかないでよ!心配したんだから」


「ごめんごめん、今から戻るよ」