元ヤン彼女×冷酷彼氏 【完】

「それが、さっき看護婦さんに聞いたら星城(セイジョウ)高校の服着た男の子が運んできてくれたらしくて、名前聞こうとしたら帰っちゃったらしく……って桃那?!」


私は病室を飛び出していた。


「どこに行ったのよ!」


なんで私みたいなヤンキーを助けたのか理由も聞いてないじゃん…!


それにお礼もまだ言えてないし…!


私は痛みに堪えながら院内を走り回った。


「もしかしてもう外に?!」


外へと飛び出すと、一人の男の子が歩いているのが見えた。


街灯の光で薄暗くしか見えなかったが、確かに星城高校の制服を着ていた。


「待って……!!」