喧嘩は好きだ。


自分の存在意義を見いだせるから。


喧嘩している最中は何も考えずにいられた。


「リーダー!自分も一生ついてくっす!」


「あたいも!」「私も!」


私を囲う仲間たちは尊敬の目を私に向けた。


「みんな……ありがとう!」


これから先もずっとこうやって過ごすと思っていた。


私自身もこの現状に満足していたからだ。


しかしそれはある晩の出来事をきっかけに、私の人生は180度変わったのだった。