「遥……」


もうやめて…


これ以上私の心をかき乱さないでよ。


せっかく、やっと決意できたところだったのに。


それでも私はグッと振り返るのを堪え走った。


「桃那っ!!!!」


遥の私を呼ぶ声が虚しく廊下に響きわたっていた。