今すぐ 踵を返して、凛花を抱きしめたい。

そんな些細なことでさえできない。
……もどかしい。

「ヒック……拓斗ぉ……別れたく、ないよ……。」

背後から、そんな声が聞こえてきた。

どうすればいいんだよ⁇

俺だって、別れたく……ない。