過去恋に今の鼓動を重ねたら

私は、まだ熱があって、うまく働かない頭でも必死で真島くんを拒否した。


「そう?顔を見たかったのだけど…何かあったらいつでも言って」


純粋に心配してくれるのに対して、拒否することに躊躇した部分はあったけど、拒否は間違ってないと思い込む。

食欲はないけど、冷蔵庫にあったヨールグトと豆腐を食べて、風邪薬を飲んだ。

少しするとまた眠くなってきた。



ドンドン

ドンドン


物騒な音がして、目が覚める。

部屋の中が暗い。


ピンポーン


ドンドン


インターホンが鳴った後、ドアを叩く音が聞こえて、私は飛び起きた。

今何時?


スマホを手に持つとそこだけが微かに明るくなる。

急いで玄関に行き、ドアを開けた。


「やっと開いた。寝てた?」


少し青い顔をした雅也さんが立っていた。


「ごめんね。ずっと気付かなくて」