過去恋に今の鼓動を重ねたら

営業課には女性が3人いるが、他の二人は主婦ということもあって、今日は不参加らしい。

困ったな…女一人で心細いのは分かるけど…


「河原さんの分は俺が出すから、井川ちゃんのためにも来てよ」


若月さんにもお願いされて、断ることが出来なかった。

そんないきさつで、近くの居酒屋ニ連れてこられた。早くに寝るどころではない。

とりあえず二時間だけ我慢しよう。一次会だけ付き合えばいいだろう。井川さんも一次会で帰るようにさせよう。


ビール瓶を持った真島くんが、私の横に来た。半分くらいのコップについでもらう。


「河原、悪かったな。予定なかった?」


「ううん。大丈夫だよ。でも、真島くん、ビックリしたよ。言ってくれたら良かったのに」


「だって、俺のこと、避けてただろ?」


「え…」


一応一言だけど、メッセージには返事はしていた。それでも、やっぱり避けていると感じたのかな?

実際、避けてはいたけど。