過去恋に今の鼓動を重ねたら

「紗菜さん、お昼どうします?」


「コンビニで買ってくる」


「私、お弁当なので、待ってますね」


近くの定食屋とかカフェとかで食べることもあるけれど、節約として、弁当を持ってくることもある。今日は、何となく朝怠かったから、あとでパンでも買おうと決めていた。

そういえば、朝から気分はよくなかった。風邪の引き始めかもしれない。今夜は早くに寝ようかな。


「あ、河原」


「真島くん、お疲れさま」


「どこか食べに行くの?」


「ううん、コンビニ」


「そっちは?」


真島くんの前には営業課の人が二人いた。多分一緒に食べに行くのだろう。


「俺たちはそこのラーメン屋」


「あー、あそこの味噌バター、美味しいよ」


「へー、じゃあ、それにしようかな」


もうすっかり営業課に馴染んでいるように見えた。転校を繰り返していたこともあって、早く馴染める方法を知っているのかもしれない。