「それで、真島さんは今度どちらのほうを回るのですか?」
「いや、実は、今月いっぱいで退職するんですよ」
「え?辞めるの?」
担当が変わるということは、真島くんが他のエリアを回るのだと考えるのが普通だ。辞めるなんて、思いもよらないことである。
何でだろう?ここで理由が聞けるかなと密かに耳を傾けていたが、雅也さんが理由を聞かなかったので、話は終了していた。
真島くんは久保田くんと共に約1時間半、メンテナンスをして、最後にまた総務課に顔を出した。
「短い間でしたが、ありがとうございました」
課長に頭を下げる姿を私はチラリと見た。ここで会うことがなければもう2度と会えないかもしれない。何となく胸騒ぎがした。
私も何か話したほうがいいかな。「元気で」くらいは言ったほうがいい?
10年前、真島くんが引っ越す時に何も声を掛けれなかったことはずっと悔やんでいた。だから、今回は後悔したくないと思ったが、あの時と今では状況が違うことを思い出す。
「いや、実は、今月いっぱいで退職するんですよ」
「え?辞めるの?」
担当が変わるということは、真島くんが他のエリアを回るのだと考えるのが普通だ。辞めるなんて、思いもよらないことである。
何でだろう?ここで理由が聞けるかなと密かに耳を傾けていたが、雅也さんが理由を聞かなかったので、話は終了していた。
真島くんは久保田くんと共に約1時間半、メンテナンスをして、最後にまた総務課に顔を出した。
「短い間でしたが、ありがとうございました」
課長に頭を下げる姿を私はチラリと見た。ここで会うことがなければもう2度と会えないかもしれない。何となく胸騒ぎがした。
私も何か話したほうがいいかな。「元気で」くらいは言ったほうがいい?
10年前、真島くんが引っ越す時に何も声を掛けれなかったことはずっと悔やんでいた。だから、今回は後悔したくないと思ったが、あの時と今では状況が違うことを思い出す。