過去恋に今の鼓動を重ねたら

二人だけの時以外には絶対に口に出すことはないはずなのに。社外の人間だからいいと思った?それとも…

真島くんの前だからわざと言った?


真島くんから3枚の作業確認書を受け取る。その時の真島くんの瞳も先ほどの雅也さんの瞳のように鋭かった。

二人とも…何を探ろうとしているのだろう。なんか背中に変な汗が流れるような感じがした。


「お疲れさま」


「うん、また」


「ありがとうございました!失礼します」


久保田くんは礼儀正しく、元気よく頭を下げて、先を歩く真島くんの後を追うように出ていった。


私は、雅也さんのほうを向きを変えたけど、既に総務課に入るところだった。真島くんから受け取るところを見ていなかったのかな?

そういえば、連絡すると言ってたのは今夜だろうか?今夜、雅也さんが来ると言っていた。

でも、雅也さんも連絡するという話は聞いていたから、もし来たら、その場で応えて大丈夫かな。