過去恋に今の鼓動を重ねたら

家族で暮らしていた家。だから、広いんだ…キッチンにビールとグラスを取りに行く真島くんを眺めながら、ベージュ色のソファーに腰を下ろした。

床に置かれたコンビニのビニール袋からポテトチップスを出して、真島くんが持ってきた皿に入れる。


「はい」


「あ、ありがとう」


ビールが注がれたグラスを受け取る。


「まだいっぱいあるから、どんどん飲んでもいいからね」


「え、でも、そんなに飲んだら酔ってしまうよ。帰れたくなったら困るから」


真島くんちの冷蔵庫にはビールがたくさん入っていると言ってた。だから、コンビニではつまみになるものしか買わなかった。

どんどん飲めと言われても、限界がある。すでに少し酔っているし。


「大丈夫だよ。酔い潰れたら泊まってもいいし」


「へ?」


また間抜けな驚きの声が出てしまう。泊まってもいいって…?

そんなさらりと言われても…。