過去恋に今の鼓動を重ねたら

「あー、まだ週の真ん中なのに疲れた」


「日曜日、実家に帰ってたからじゃないの？打ち合わせは進んだ？」


「まあ、なんとか」


仕事帰りにそのまま私の部屋に来た雅也さんは、スーツからＴシャツに短パンをいうラフな部屋着に着替えていた。青椒肉絲と玉子スープをテーブルに並べた。雅也さんが炊きたてのご飯をよそってくれる。


「疲れているんだから、座っていていいのに」


「仕事で疲れているのは紗菜も同じだろ？よそるくらいなら俺にだって出来るしね。いつも作ってくれてありがとう」


雅也さんはいつも感謝の言葉をくれる。ちゃんと言葉にしてくれるのは本当に嬉しい。それと当たり前のようにしてくれる優しさも嬉しい。


「出来た彼氏だよね」と友だちの鈴華が雅也さんのことを褒めた。


本当によく出来た恋人だ。私には勿体無いくらい素敵な人。


♪～


食べ始めた時、私のスマホが鳴った。音はすぐに消えて、メールかラインだと思われる。