過去恋に今の鼓動を重ねたら

恥ずかしくてもいい。抱いて欲しい。圭司のものにして欲しい。

お姫さま抱っこをしようとするから、やんわりと断って手を繋いで、階段を上がった。

階段を上がって、右にいったところにあるゲストルームを使っていいことになっていた。広い部屋の真ん中にダブルベッドが置かれている。

ゲストルームにはシャワールームも付いていた。贅沢な部屋だ。


「シャワー、浴びてきていい?」


「ダメ。紗菜…」


すぐに口を塞がれて、ベッドに倒された。体をきれいにしてからと思う私の願いは叶わなかった。

もう止めることは出来ない。止められない。止まらない。

求められるまま、受け止めて、私もまた求めた。


「すげー、幸せ」


「ん…、うん」


汗をかく圭司は、悩ましい笑顔を見せて、頷く私と共に果てた。

圭司の優しさに包まれて、最高の幸せを感じた。