「はあ。出掛けたくない、ずっと、このままでいたい」


「でも、アポ取っているんでしょ?遅れたらまずいよ」


「うん。仕方ないけど、頑張ってくるよ」


名残惜しそうに離れる。私だって名残惜しい。


「でも、今日はすごい頑張れるよ。あ、土曜日はログハウスだからな」


「クスッ。もう決定事項なのね。了解です」


「そうそう、俺も酒を飲むつもりだから、泊まりだからな」


どこまでも続く決定事項に私は笑顔で了解した。明後日に迫った土曜日が楽しみで仕方がない。

何を着ていこうか、何を持って行こうかと脳内はお花畑状態。総務課に戻ってからは、どんな仕事もとびきりの笑顔で引き受けていたから、みんなに怪しまれてしまった。