過去恋に今の鼓動を重ねたら

私が答えた後、圭司は何も言わないで、外を見た。日傘をさして歩く女性や、汗を拭うサラリーマンが見える。ここやオフィス内は涼しくても、外は暑い。

ここから会社までは3分くらい。たったの3分だけど、この日射しの中、歩くのは嫌だな。ここまで歩いてきたけど、目眩がしそうだったもの。

私たちが通っていた中学は公立だったからか、冷房はなかった。暑い日はみんな下敷きを仰いだりしていた。


「河原、交代であおごう」


「うん」


今思えば、よく分からない提案だったけど、隣の席の圭司と、笑いながら交代であおいだことを思い出す。楽しかった思い出の1つ。

そんな思い出に浸っていた時間はほんの少しだと思うのに、気づかないうちに頼んだオムライスセットが目の前に置かれていた。

圭司も同じオムライスを食べようとスプーンを持っている。話はもう終わりなのかな?

思ったよりも大した話ではなかったから、拍子抜けした感じだ。


「紗菜は、恋愛と結婚は別だと思う?」