過去恋に今の鼓動を重ねたら

朱莉は、丸くしていた目を元に戻して、軽くため息をついた。


「真島さんなら、仕方ないですねー。今日は譲りますよ」


もっと早くに言ってあげれば良かった。今日のランチを朱莉は、1人で過ごすことになってしまう。

前に1人で食べることに抵抗はないと話していたけど、少し寂しそうな表情が見えた。悪いことをしてしまった。そうだ、朱莉も交えて、三人で食べればいい。


「待って…」


「あれ?久保さん、1人?ラーメン、行くけど、一緒に行く?」


私の声よりも先に営業部の若月主任の声が、朱莉の耳に届く。若月主任の後ろには営業部の若い男性社員が二人いた。確か、1人は朱莉の同期だったはず。


「あ、はい。ちょうどラーメンを食べたいと思っていたんです!」


以前、若月主任をカッコいいと言っていたことがあるからか、朱莉の目が輝いていた。

とりあえず、1人で食べることにならなくて良かったかな。圭司と顔を見合わせて笑い、私たちも外に出た。