過去恋に今の鼓動を重ねたら

諦めないと言いながらも、どう頑張っていいのか方向性が分からない。


「頑張れよ!応援してるからな」


自分のプロポーズで頭がいっぱいいっぱいの冬悟が、背中を叩く。なんだかんだいっても、冬悟は気が利くいいヤツだ。

こいつは本当に人を話をちゃんと聞く。そこに彼女は惚れたらしい。それに、顔もいいしな。顔から優しさが滲み出ている感じだ。羨ましい限りで、よくモテる。

俺は、顔から明るさが滲み出ているとよく言われる。バカなくらい元気だとも言われたこともある。いつでも元気なわけではない。落ち込むことだってあるのだ。


「もうダメかもしれないな」


伯父の家でバーベキューに行ったときは、良い感じに近付けたと思ったのだが、甘い考えだったようだ。

紗菜に惑わせるようなことを言ったのが、失敗だったのかもしれない。


「俺がいるから」なんてカッコつけて言ったけど、迷惑だったのかもしれない。鬱陶しく思われたかな。必死だったからといって、言うべき言葉ではなかった。