過去恋に今の鼓動を重ねたら

「そこで何をするの?」


「バーベキューだって」


社長宅でのバーベキュー…3人でご飯を食べようと言われていたけど、まさか社長の家に呼ばれるとは思わなかった。

暇だけどと言ってしまった手前、断ることが出来なかったのが、残念だ。



翌朝、鈴華は軽やかに手を振って帰っていった。


「ちゃんと何があったか一部始終を説明してね」と何度も念押ししながら。絶対に何かが起こると睨む鈴華に私は、「何もないから」と言ったけど、本当のところは自信ない。


雅也さんに社長宅訪問を言っておくべきか迷ったけど、言わないことにした。

雅也さんだって、今日何をしているか分からない。昨日は、実家に行くと言っていたけど、今日は用事があるとだけしか言っていなかった。

だから、どんな用事があるのか知らない

言われてないから、言わないなんて、狡いかもしれないけど、言わなくてもきっと咎められることのないことに安堵している。

そんなふうに思ってしまう自分に苦笑いしたくなる。