面会室に入って、私は目を見開いた。

あんまりに両親の姿が小さく見えたから。

私の勝手な思い込みかもしれない、都合のいいように思っているかもしれない。

でも、両親の顔は少し悲しそうに見える。

私たちは椅子に座った。

沈黙の中で一番初めに口を開いたのはお母さんだった。


母『愛叶…来てくれたのね…。』


私は無言で頷いた。
お母さんのことを恨んでいるとかそんなのではなくて、今まで聞いたことのないような優しい声で言ってくれて、涙が出そうになったから。


母『愛叶、私たちのこと恨んでいるでしょう?

恨んで同然よね。

あんなに…酷いことをしてきたのだもの。』


お母さんは涙ぐんだ目をして、震える声で言ってきた。