「どうして全国の校則が統一されているのかを、だ」
眉一つ動かさず、
矢木さんは確信の言葉を言い放った。
もし、もしも俺が彼女の父親で、こんな風に問われたらどう対応するだろう。きっと動揺して巧く躱せない事は確かだと思う。
ごくりと大きく喉を上下させ、話の続きを待った。この先がまた、重要なのだろうと。
「流石にな、酔っているからと言ってペラペラと話すような人間ではないが」
「ない、が?」
「一つだけヒントになる事件を教えてくれた」
ああ、点と点が繋がっていく。
続きの言葉を聞かなくても、解ってしまった。その事件というのは、まず間違いなく和也の起したものだ。
俺の知らない、親友の過去の事件。
「どうやら察しがついたみたいだな」
声が、震える。
「……和也の、事件なんだろ?」
まともに目を合わす事も出来ない。
堪らず、胸ポケットのなかに閉まっていた、鳴らないスマホを制服の上から握り締めた。気休めの、依存と安定剤。
「ご名答。笹原君の事だ。彼の起した事件は、一般市民には秘密にされていた。此れは何故だか解るか?」
「秘密、か…」
矢木さんが、
彼女が与えてくれた時間いっぱいを使って思案するも答えは浮かんでこない。



